病因となるタンパクを整え、

本来のはたらきを取り戻す

私たちが開発したJUMP70プラットフォーム技術は、体内に備わる自然なタンパク質フォールディング機構を活性化し、誤って折りたたまれたタンパク質を選択的に修復し、本来の機能を取り戻すことで、病気を治します。

タンパク質ミスフォールディング疾患

タンパク質は、細胞の働きを支える存在です。
遺伝子にコードされた情報に従い、それぞれが特定の三次元構造へと折りたたまれることで、本来の機能を発揮します。
しかし、何らかの要因により、タンパク質が正しく折りたたまれない「ミスフォールディング」が起こることがあります。

誤って折りたたまれたタンパク質は、正常な機能を失うだけでなく、細胞内に蓄積して凝集体を形成し、重要な生命活動を妨げます。
この現象は、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)といった神経変性疾患をはじめ、特定のがんや心血管疾患など、さまざまな病態の根本的な要因と考えられています。
 
これらは総称して、タンパク質フォールディング異常疾患と呼ばれています。

JUMP70 プラットフォーム技術

タンパク質フォールディング異常が関与する疾患の治療においては、正常なタンパク質と、ミスフォールディングされた病的なタンパク質を的確に見分けて、病因タンパク質のみを治療治ることが、いまだにできていません。
従来のように、タンパク質そのものを減少させるアプローチでは、細胞の健全な働きに不可欠な正常に機能しているタンパク質も減少させ、結果として副作用を引き起こしてしまいます。
JUMP70プラットフォームは、体内に本来備わっているタンパク質品質管理機構がもつ高い選択性に着目し、この難問に応える新しい技術です。
正常に機能しているタンパク質はそのままに保ちつつ、誤って折りたたまれたタンパク質のみを選択的に捕らえて、ほどき、整え、本来の構造や機能を取り戻します。疾患の根本要因を選択的に認識し、細胞本来の働きを効果的に修復することで、副作用が少なく、治療効果の高い新たな治療法の誕生です。

SOL-257|ALS遺伝子治療候補薬

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、運動ニューロンと呼ばれる神経細胞が徐々に障害されることで、運動や発話、嚥下、さらには呼吸を制御する能力が失われていく、深刻な神経変性疾患です。ALSの発症や進行には、TDP-43 と呼ばれる重要なタンパク質のミスフォールディングが深く関与していることは、日本の科学者が発見し、今では世界で広く認知されています。当社が開発中の SOL-257 は、1回の遺伝子治療によって、患者さんの病気に陥っている運動ニューロン細胞の中で、生産され続けます。SOL-257は、ALSを引き起こしているミスフォールディングされたTDP-43を選択的に認識し、HSP70(ヒートショックプロテイン70)という患者さんの細胞に本来備わっているタンパクの機能を呼び起こし、その本来の構造や機能をを取り戻すという遺伝子治療アプローチです。誤って折りたたまれたタンパク質に静かに向き合い、細胞が本来持つ仕組みを活かすことで、ALS治療における新たな選択肢となることを目指しています。